どんなところに使われているか
R407Cは現在は主にチラー,冷凍機,エアコンに使用されています.
もともとはR22の代替として開発されたものですので,
R22が使われていた用途につかわれていました.
環境負荷(GWP,ODP)
R407CのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.
R407CのGWPは1770です.
フルオロカーボン類の環境・安全データ 一覧
安全性(毒性,燃焼性)
ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.
フルオロカーボン類の環境・安全データ 一覧
特徴(メリット,デメリット)
R407Cは不燃であることが大きなメリットですが,
GWPが1770と非常に大きいため,
いずれ規制されて使用できなくなると考えられます.
1つ大きなメリットとしては,
R22の代替冷媒ですので,
幅広く普及していたR22と同じ用途で使用できるということになります.
つまり,使おうと思えば何にでもつかえる,
そこそこオールマイティな冷媒です.
(実際に幅広く普及することはありませんでしたが)
化学的にはどんなものか
R407Cは混合冷媒です.
そのため,複数の冷媒が混ざっています.
成分は以下の通りです.
私の目線で混合した目的を推定して書いてみました.
冷媒 | 分子構造 | mass% | 混合した目的(筆者の推定です) |
R32 | ![]() |
23 | 機器がコンパクトに設計できる.なるべく多く使いたい.でも微燃性なので燃焼性の調整が必要 |
R125 | ![]() |
25 | 不燃のため,燃焼性を下げられる. |
R134a | ![]() |
52 | 不燃のため,燃焼性を下げられる. |
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その他(感想)
あまり私自身はR407Cを見かけないのですが,
見かけるとしたら冷水を生成するチラーくらいでしょうか.
R407Cのカテゴリには,いろいろな代替冷媒が提案されているので,
いずれにR407Cは使われなくなっていくと思います.
R407Cの組成を変えたバージョンとして,
R407Hと言うものもあります.
R407HはR404Aの代替をねらったものです.
いずれ,まとめておきます.