冷媒解説

R600aってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R600aは家庭用の冷蔵庫や自動販売機に使用されています.
特に家庭用冷蔵庫では,そのほとんどR600aを使用しています.

ちょっと古い記事ですが,
2001年の記事を載せておきます.

また,これは冷媒以外ですが,
燃えるという性質を利用して,
カセットボンベの燃料としても使用されています.

環境負荷(GWP,ODP)

R600aのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R600aのGWPは4です.
非常に低いですね.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA3に属します.
つまり,毒性はありませんが,強燃性(highly flammable)です.

燃えると言うより,これはイソブタンなので
燃えるためにあるようなものですね.
燃料です.

特徴(メリット,デメリット)

R600aは自然界にもともと存在する自然冷媒なので,
GWPが非常に低くODPも0であるという点です.

また,冷凍機器に用いた場合に,
エネルギー消費効率が高くなると言うメリットもあります.

しかし,デメリットとしては,
強燃性であると言うことが挙げられます.
このR600aは冷媒として使用されているのですが,
燃料という側面もありますので,
冷媒として使用する際には可燃性に十分注意する必要があります.

R600aは家庭用の冷蔵庫に使用されていますが,
使用量を最小限(だいたい100g以下です)にとどめたうえで,
冷媒が絶対に漏れないように配管はしっかり溶接されています.

化学的にはどんなものか

R600aはHC600aと言ったりもします.

また,化学的にはイソブタンといいます.

分子の構造は以下の通りです.

その他(感想)

R600aは自然冷媒であり,
GWPも非常に低いことから,
将来的に使用され続ける冷媒です.

しかしながら,その可燃性には十分に注意が必要です.
なにしろ人の命に関わる問題ですから.

ごく小量を絶対に漏れないようにして,
限られた範囲で使用され続けるでしょう.