冷媒解説

R1224yd(Z)ってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R1224yd(Z)は旭硝子が開発した冷媒です.
2017年に発表されたものです.

この時期を執筆している段階(2018年5月25日)では
荏原冷熱システムのターボ冷凍機に採用されています.

また,R1224yd(Z)はR245faに似た性質があり,
R245faの代替をねらったものですので,
R245faが使用されてきたバイナリサイクルなどにも利用されることが考えられます.

環境負荷(GWP,ODP)

R1224yd(Z)のODPはほぼ0です.
塩素が使用されているので0ではありません.

塩素が使用されているのですが,
わずかであるため,オゾン層はほとんど破壊しないと考えられています.

R1224yd(Z)のGWPは1以下です.

安全性(毒性,燃焼性)

R1224yd(Z)はASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.

特徴(メリット,デメリット)

R1224yd(Z)のメリットは,
GWPが非常に低いと言うことです.
GWPは1以下ですので,地球温暖化へ与える影響はほぼありません.

特にこれといったデメリットは見つかりませんが,
あえて言うなら,価格が高いと言うことでしょうか.
分子の中に二重結合を含む冷媒はコストが高くなります.

化学的にはどんなものか

R1224yd(Z)はHCFO1224yd(Z)と言ったりします.

また,化学的には(Z)-1-Chloro-2,3,3,3,-Tetrafluoropropaneといいます.

その他(感想)

この記事,本当はR1224ydがもっといろいろ使われてきてから
書くつもりだったんですが,

この記事が微妙にアクセスされているので,
気にしている人が多いのかと思って,
書いてみました.

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