冷媒解説

R466Aってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R466Aは近年開発された冷媒ですので,具体的に使用された例はありません.

ハネウェエルが開発した冷媒で.「Solstice® N41」という商品名になります.

R466AはR410Aの代替冷媒として作られていますので,今後はエアコンやチラーに使われることが考えられます.

環境負荷(GWP,ODP)

R466AのODPはこちらの記事によると0.008です.

非常に小さい値ですが0ではありませんね.

塩素は含まないのですがヨウ素を含むためODPは0ではないんですね.

R466AのGWPは733です.

こちらのページのデータです.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.

特徴(メリット,デメリット)

R466AのメリットはGWP733でありながら不燃性であるということです.

GWPを下げると燃焼性はどうしても上がってしまいます.

そこをR466Aはなんとか不燃性に仕上げてきました.

この冷媒はまだ性質がよく分からないのでなんとも言えませんが,

冷凍機やエアコンに使用した際に省エネになるかどうかが注目されます.

化学的にはどんなものか

R466Aは混合冷媒です.
そのため,複数の冷媒が混ざっています.

特にR466Aの場合は,トリフルオロヨードメタン(CF3I)が混合されていることが大きな特徴です.

成分はR32,R125,CF3Iから成っています.

成分はこちらのページで見つけました.

冷媒 分子構造 GWP 毒性
燃焼性
mass% 混合した目的(筆者の推定です)
R32 675 A2L 49% 機器がコンパクトに設計できる.なるべく多く使いたい.
R125 3500 A1 11.5% 不燃のため,燃焼性を下げられる.しかしGWPが大きいので最小限にしたい.
CF3I 約0.4 不燃 39.5% CF3Iについてはデータが見つからなかったのですが,知り合いに聞いたところどうも不燃でGWPは0.4くらいとのことでした.また詳しいソースが見つかったら加筆します

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その他(感想)

R466Aは不燃(A1)でGWP750以下を達成したなかなかすごい冷媒です.

今後どのようなところに使われていくチェックしていきます.