冷媒解説

R1270(プロピレン)ってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R1270(プロピレン)は単体で使用されることは現在の所ありませんが,混合冷媒の1組成として用いられることがあります.
(もし単体で使用されている例がありましたら教えてください)

混合冷媒としてはR443Aなどにもちいられています.

またR1270(プロピレン)は自然界にもともと存在する物質ですので,環境負荷が非常に低いものです.

環境負荷(GWP,ODP)

R1270のODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R1270のGWPは3です.

自然冷媒ですのでGWPもODPも非常に低いです.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA3に属します.

つまり,毒性は無いのですが,燃えます.

冷媒と言うよりむしろ「燃料」と言った方がいいですね.

取り扱いには注意が必要です.

特徴(メリット,デメリット)

R1270のメリットは自然冷媒なので環境負荷(GWPやODP)が非常に小さいことです.

対して,R1270のデメリットは,やはり燃焼性があると言うことです.そのため取り扱いには注意が必要です.

化学的にはどんなものか

R1270はHC1270と言ったりします.また,化学的にはプロピレンといいます.簡単に以下の表にまとめておきます.

名称 R1270
その他の名称 プロピレン
GWP 3
ODP 0
安全区分 A3
分子構造

その他(感想)

R1270は自然冷媒ですのでGWPが非常に低く,規制されることはないでしょう.

しかし,燃焼性があるために取り扱いには注意が必要です.おそらくR1270単体で使用される事は無いでしょう.

混合冷媒の1組成として使われることはあるかもしれません.