どんなところに使われているか
R22は至る所に使われている冷媒です.
エアコン,冷凍庫,カーエアコンとにかく至る所に使われています.
R22はオゾン層を破壊するので,日本では徐々に使われなくなっていて,2020年には生産と輸入が禁止されます.
発展途上国ではまだまだ使われており,2030年までは使われる予定です.
環境負荷(GWP,ODP)
R22のODPは0.055です.
塩素が使用されているので0ではありません.この0.055と言う数字は一見小さそうです,実はがかなり大きな値です.現在ではODP0が当たり前ですので大きな値なのです.
R22のGWPは1810です.
安全性(毒性,燃焼性)
ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.
特徴(メリット,デメリット)
R22のメリットは,毒性がなく不燃であることです.つまり安全に使用できます.そのために非常に多岐にわたって使用されてきましたし,現時点(2018年)においても発展途上国ではメインの冷媒として使用されています.
さらにR22は開発された当時はODPが低いこともメリットでした.R22のODPは0.055ですが,それまで使用されていたR11やR12のODPは1というとてつもなく巨大だったのです.しかしながら現在ではこのODP0.055も大きすぎる値です.つまりデメリットとなってしまいます.
その他,GWPが1810というのも大きな値ですのでデメリットになります.
化学的にはどんなものか
R22はHCFC22と言ったりします.
また,化学的にはクロロジフルオロメタン(Chlorodifluoromethane)といいます.
その他(感想)
R22はモントリオール議定書によって規制物質に指定されていて,日本を含む先進国では2020年に使用できなくなります(正確には生産と輸入が禁止される).そのためまもなく使用されなくなる物質です.しかし,1990年代に製作された機器はR22を使用しており,現在の日本においても,R22を使用した機器はたくさん残っています.これらの機器が2020年に一斉に改修あるはリプレースされることになるでしょう.