冷媒解説

R718(水)ってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R718(水)ターボ冷凍機の冷媒として使用されています.これは圧縮式冷凍機としては唯一の実用化された例です.

また,吸収式冷凍機では臭化リチウムを吸収剤として,水が冷媒として使用されています.

環境負荷(GWP,ODP)

水のODPは0です.あたりまえですね.
そして水のGWPは0です.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.

特徴(メリット,デメリット)

R718(水)のメリットはODPとGWPが0で,しかも毒性も燃焼性もないと言うことです.
究極の冷媒ですね.

これだけ聞くと水を使えばいいと思われがちですが,欠点もあります.
R718のデメリットとしては,水は密度が小さいので,同じだけの冷房能力を得るためには機械の大きさが巨大になってしまうということが挙げられます.そのため機器のコストが高くついてしまい,なかなかビジネスになりません.

他にも,水は0度で凍ってしまうため,0度以下の冷凍には使えません.

化学的にはどんなものか

R718は水です.H2Oです.

その他(感想)

水はGWPが0だし自然冷媒で環境負荷は小さいので究極の冷媒といえます.
もし水冷媒の家庭用エアコンがあったら夢のようですが,やはり水の特性上機器が大型化してしまうために難しそうです.