冷媒解説

R513Aってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R513Aはケマーズ社のOpteon XP10という製品名で発売されています.
R513AはR134aの代替冷媒として作られています.そのため,R134aが使われているカーエアコンなどへ使われることが考えられます.

環境負荷(GWP,ODP)

R513AのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R513AのGWPは573です.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性はなく,不燃性.

特徴(メリット,デメリット)

R513Aのメリットは置き換えをねらったR134aに比べて,GWPが約1/2であるということです.そしてカーエアコンに使用する場合には不燃性であることが大きなメリットになります.
しかしながらそれでもGWP約573と言う数字は大きな数字ですので,いずれ規制され,使用できなくなると考えられます.

化学的にはどんなものか

R513Aは混合冷媒です.
そのため,複数の冷媒が混ざっています.

成分は以下の通りです.
私の目線で混合した目的を推定して書いてみました.

冷媒 分子構造 GWP 毒性
燃焼性
mass% 混合した目的(筆者の推定です)
R134a 1430 A1 44 不燃のため,燃焼性を下げられる.
R1234yf 1 A2L 56 GWPが低いので,GWPを下げるために使用

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その他(感想)

R513Aはまだまだ開発されたばかりの冷媒なので,今後の動向をチェックしていきます.