冷媒解説

R1234yfはどんな冷媒

どんなところに使われているか

R1234yfは現在はカーエアコンや自動販売機に使用されています.
こちらのリンクのように,ダイムラーでは,カーエアコンにCO2とR1234yfを使用しているようです.

また,R1234yfは混合冷媒の一部として使用されることが多いです.
代表的なものだと,R448AやR449Aがあります.

あわせて読みたい
R448Aってどんな冷媒?どんなところに使われているか R448AはR404AやR22の代替をねらって作られた冷媒です. ハネウェル社の製品で,製品名はソルテ...
あわせて読みたい
R449Aってどんな冷媒?どんなところに使われているか R449Aは近年開発された新しい冷媒です.そのため,まだこの冷媒を使用した製品は実用化されていません...

環境負荷(GWP,ODP)

R1234yfのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R1234yfのGWPは1です.
GWPは非常に低いと言っていいでしょう.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA2Lに属します.
つまり,毒性はありませんが,微燃性です.

特徴(メリット,デメリット)

R1234yfのメリットはGWPが1と非常に低いということです.
それでいて,燃焼性区分は2Lです.
つまり微燃性です.

R290(プロパン)やR600a(イソブタン)のような
3(強燃性)とは違い,燃えますがそこそこ燃えにくい性質があります.

このようにGWPが低いと言うことから,
GWPを下げるために混合冷媒の一部に用いられます.

デメリットとしては,冷媒の密度が小さいために,
機器自体が大きくなってしまうと言うことが挙げられます.
(もちろん設計次第である程度はカバーできます)

他のデメリットとしては,
価格が(今のところ?)高いと言うことが挙げられます.

2018年5月23日調べたところだと,
(楽天市場の価格を参考にして,1kgあたりの価格にしてみました)
R1234yfが1kg約9万円
たいして,R134aは1kg約1400円でした.

化学的にはどんなものか

R1234yfは2,3,3,3-テトラフルオロプロペンというものです.

その他(感想)

R1234yfはなんと言ってもGWPが非常に低いと言うことで,
しばらくは規制対象となることはなさそうです.
そのため,今後長く使われていくと考えられます.

R1234yf単体で使用されることはあまりないと思いますが,
混合冷媒の一部として使用されていくでしょう.