冷媒解説

R455Aってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R455Aはハネウェル社のSolstice L40Xという製品名で発売されています.
R455AはR404Aの代替冷媒として作られていますので,コンデンシングユニットや低温のチラーに使われることが考えられます.

環境負荷(GWP,ODP)

R455AのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R455AのGWPは146です.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA2Lに属します.
つまり,毒性はありませんが,微燃性です.

特徴(メリット,デメリット)

R455Aのメリットは毒性も無く,不燃とは言えないまでも微燃性にとどまっていると言うことです.冷媒の組成の中にCO2を混ぜて燃焼性を下げています.従来の混合冷媒にはなかなか見られない特徴ですね.また従来使用されていたR404Aと比較して1/20以下に抑えられています.
GWPが146ですので当分規制されることはなさそうです.

デメリットとしては燃焼性区分でいうと微燃性になってしまうことです.使用する際には十分注意する必要があります.

化学的にはどんなものか

R455Aは混合冷媒です.
そのため,複数の冷媒が混ざっています.

成分は以下の通りです.
私の目線で混合した目的を推定して書いてみました.

冷媒 分子構造 GWP 毒性
燃焼性
mass% 混合した目的(筆者の推定です)
R32 675 A2L 21.5 機器がコンパクトに設計できる.なるべく多く使いたい.
R1234yf 1 A2L 75.5 GWPが低いので,GWPを下げるために使用
R744
(CO2)
1 A1 3 GWPが低いので,GWPを下げるために使用.不燃であるため燃焼性を引き下げるために使用

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その他(感想)

R455Aはまだまだ開発されたばかりの冷媒なので,今後の動向をチェックしていきます.