冷媒解説

R452Aってどんな冷媒?

どんなところに使われているか

R452Aはケマーズ社のOpteon XP44という製品名で発売されています.
R452AはR404Aの代替冷媒として作られていますので,コンデンシングユニットや低温のチラーに使われることが考えられます.

環境負荷(GWP,ODP)

R452AのODPは0です.
塩素が使用されていないので0ですね.

R452AのGWPは1945です.

安全性(毒性,燃焼性)

ASHRAE34規格ではA1に属します.
つまり,毒性は無く,不燃です.

特徴(メリット,デメリット)

R452Aのメリットは不燃で毒性も無いと言うことです.また従来使用されていたR404Aと比較してGWPは約半分に抑えられています.
しかしながらそれでもGWP約1900と言う数字は大きな数字ですので,いずれ規制され,使用できなくなると考えられます.

化学的にはどんなものか

R452Aは混合冷媒です.
そのため,複数の冷媒が混ざっています.

成分は以下の通りです.
私の目線で混合した目的を推定して書いてみました.

冷媒 分子構造 GWP 毒性
燃焼性
mass% 混合した目的(筆者の推定です)
R32 675 A2L 11 機器がコンパクトに設計できる.なるべく多く使いたい.
R125 3500 A1 59 不燃のため,燃焼性を下げられる.しかしGWPが大きいので最小限にしたい.
R1234yf 1 A2L 30 GWPが低いので,GWPを下げるために使用

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その他(感想)

R452Aはまだまだ開発されたばかりの冷媒なので,今後の動向をチェックしていきます.